2017年11月24日 (金)

北斎という生き方。

11月19日(日)

前日ライヴで大阪へ行っていたのに

次の日朝から再び大阪へ。

あべのハルカス美術館『北斎-富士を超えて-』

最終日に行ってきました。

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早めに行ったにもかかわらず

整理券が出て入場規制があるほどの人気。

キリンの置物があったので記念撮影。

時間つぶししていました(笑)。

数年前から浮世絵の展覧会へよく行くようになりました。

ただ北斎単独での展覧会は初めてで

深くその人物像に触れることができました。

今回は特に60歳を過ぎてからの肉筆画に焦点を置いていて

90歳の生涯を終えるまで

衰えなかった絵に対する情熱を強く感じることが出来ました。


九十歳よりは,又々
画風をあらため,
百歳の後に至りては,
此道を改革せんことをのみ願ふ
 

この言葉に強く感銘を受けると共に

自分に置き換えたとき

これほどの気持ちで出向き合えるものが

人生にあるかということを問われているように感じます。

ボクの場合はもちろん

音楽であるわけで

そのテンションを生涯持ち続けた

北斎の生き方への憧れが生まれました。

まだまだひよっこなのだな

やることもまだまだいっぱいあるなって感じですね。

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今回鑑賞した絵の中で最も強く残った絵は

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最晩年に描かれた『雪中虎図』

優しいまなざしで天へ向かう一匹の虎は

正しく北斎自身。

「万物と一つになる」という

彼の最後の作品に相応しい絵でした。

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2017年10月20日 (金)

ブリューゲル「バベル」展。

10月12日(木)

ライヴの合間を縫って国立国際美術館へ行って参りました。

ブリューゲル『バベルの塔』展が開催されていました。

夏に行った兵庫県立美術館での『ベルギー奇想の系譜』の

ある意味続編的な意味合いの展覧会でした。

14世紀末~15世紀初の画家ヒエロニムス・ボスが描いた

写実的であると同時に独創的な作品が与えた影響として

現代美術にまでを展示した『ベルギー奇想の系譜』に対して

今回はボスに影響を受けたブリューゲルに焦点を置きました。

24年ぶりに日本で公開となった

『バベルの塔』を中心に

『大きな魚は小さな魚を食う』や『聖アントニウスの誘惑』など

そしてボスの初来日の作品

『放浪者(行商人)』、『聖クリストフォロス』と

かなり見所が多かったです。

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『バベルの塔』は旧約聖書の創世記に記された”伝説の塔”。

その写実的に描かれた空想の絵画は

巨大なバベルの塔と共に

細緻にそこで働く人々の姿が映し出されています。

この絵を近くで見るために30分並びました。

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メインキャラクター”タラオ”です。

なお、バベル展は15日で終わりましたよ。






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2017年7月21日 (金)

不思議な絵画に引き寄せられて。

僕が美術館に行ったりするのは

単に好きな絵画が見たくて行く目的もありますが

やはりジャンルは違えど

創作するエネルギーやアイデアに触れて

自分の音楽に活かしたいからなんです。

話は少し戻って

7月上旬のライヴラッシュのど真ん中

京都ミューズホールの次の日に

悠太朗を誘って兵庫県立美術館まで行ってきました。

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『ベルギー奇想の系譜展』

特別ベルギーという国に思い入れがある訳でもなかったのですが

不思議なヒエロニムス・ボスの絵に惹かれたのです。

14世紀から15世紀の中世末期

ベルギーのフランドル地方を中心に

写実主義的描写に幻想的な絵を加える絵画が発達

この絵画を描いたヒエロニムス・ボスの世界観が

”奇想の系譜の原点”として出発します。

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時代的にキリスト教での教え

神、天国、地獄、聖霊・・・を視覚化することによって

不思議な怪物は絵の中で生まれていったということです。

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この世界観が

後のシュルレアリスムを代表する画家

ルネ・マグリットに引き継がれているのかと言うと

正直わからないですが

マグリットがベルギーの出身であり

言葉のみで解釈するところの

写実的なもの中に幻想的なものを描写するは

当てはまっているような気がしますね。

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19世紀から20世紀初頭には

「象徴主義」と名付けられ

そこからシュルレアリスムや現代アートにまで

影響を及ぼしたとされる

このベルギー美術の歴史は

ヨーロッパにおける様々な国の支配や戦争

同じ国の中で存在する言語の違い(オランダ語やフランス語)

そこから混ざり合ったであろう文化や情報

ベルギーのアイデンティティは

こうした複雑な環境によっても生まれたのではないかと思います。

もちろん僕は研究家でもなんでもないので

ベルギーの奇想の系譜を順に追うことによって

個性的な創作のエネルギーを感じ

芸術というものは

たくさんの背景から生まれ来るものなのだと。

それは音楽においても

同じであろうと強く感じた訳ですね。





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2016年12月 5日 (月)

幻のセットリスト。

非常に残念なことに

ドイツ・クリスマスマーケット大阪2016での

野外演奏は雨のために中止となりました。

本当にたくさんの方に来ていただいて

誠に申し訳なかったです。

そしてありがとうございました。

こればっかりはどうしようもないのですが

雨天中止という初めての経験にがっかりでしたね。

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とても綺麗なイルミネーションだったので
歌いたかったです。

来年リベンジ出来るかな?

ということなので

幻となったセットリストを公開。

01.君にBirthday Song

02.HAPPY WEEKS

03.Happy Chritstmas

04.Mr.Christmas

05.Congratulations
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中止が決まりまして

仕方ないので

楽器の試奏やもつ鍋を食べてきました(笑)。

次は12月10日の奈良ビバリーヒルズ・・・

と言ってもここではビートルズ&ジョンレノンのカヴァーオンリー。

どんな選曲をするか考えなくてはなりません。

オリジナルはまたお預けでですね。

お楽しみに。

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2016年8月 1日 (月)

『俺たちの国芳 わたしの国貞』

神戸市立博物館へ行って参りました。

『俺たちの国芳わたしの国貞』

7月のライヴが終わったら行こうと

ずっと思っていたのでした。

昨年より歌川国芳の浮世絵にハマってしまい

いろんな本などを読みあさっておりました。

モノを作るアイデアマンとしての一面に惚れたのです。

ジャンルにとらわれない型破りさと

ユーモアのセンスも好きなのです。

「やっと行ける!!」ということで

浮かれたボクをどうぞ(笑)。

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『見立東海道五拾三次岡部猫石の由来』(国芳)

の世界に入り込んでおります。

国芳と言えば猫。

ある意味ボクと通じるところがあります。

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『相馬の古内裏に将門の姫君

瀧夜叉妖術を以て

味方を集むる

大宅太郎光国

妖怪を試さんと爰に来たり

竟に是を滅ぼす』(国芳)

モノトーンにしてウルトラQ的な演出で(笑)。

この大きな骸骨を構図いっぱいに描いてしまう

国芳のダイナミックさに

ボクはノックアウトされてしまったのです。


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『山海愛度図会 七 ヲゝいたい 越中滑川大蛸』(国芳)

猫好きな女

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『当世六玉顔』(国貞)

枝豆好きな女

国芳がお目当てではあったのですが

国貞が描く女性はとても艶っぽく

当時のファッションや流行を細やかに描いています。

浮世絵ってずっと見てるとなんともいえない味があって

飽きないです。

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『荷宝蔵壁のむだ書』(国芳)

コレなんて面白いでしょ・・・本当に落書きみたいな。

これも当時の背景を知ると「へぇ~」ってなりますよ。

漫画の原点ともいうべき作品。

興味のある方は是非調べてみてくださいね。

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図録も買ってバッチリ。

今回なんで急いで行ったかと言うと・・・

会場全域での写真撮影が出来るのが

7月31日までだったのです。

上の浮世絵も全部展示してあったモノを撮影しました。

8月28日まで開催されているようなので

興味のある方は是非どうぞ。

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2016年2月23日 (火)

『ピカソ、天才の秘密』

名古屋でのライヴの次の日

愛知県美術館で開催されている

『ピカソ、天才の秘密』という展覧会に行ってきました。

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少年時代から「青の時代」「バラ色の時代」を経て

キュビズムへと傾倒していく流れを年代順に紹介していました。

やはりインパクトとしてはキュビズム時代が一番ですが

今回最も心を動かされたのは

親友の自殺を機に青の絵の具を基調とし

不安や陰鬱を描いた「青の時代」の作品でした。

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その後、恋人の出現により

「青の時代」から一転「バラ色の時代」へ突入するのですが

この感情のストレートさや激しさこそが

ピカソの作品の魅力なんだろうなと考えさせられました。

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他にも風刺的でジョークを含んだイラスト的なものなど

作品を通してピカソという人の魅力も垣間見る事が出来ました。

3月21日までやってるそうなので一度観に行かれてはどうですか?

そして後で調べてみると

4月にはあべのハルカス美術館でやるそうです(笑)。

まぁ、いいか(笑)。早く見れたんだし。

関西の方はもう少しお待ちくださいね。

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2015年11月27日 (金)

琳派400年。

奈良ビバリーヒルズライヴの前日

22日閉館時間直前に駆け込みで

京都国立博物館へ行ってきました。

美術館賞のブログばかり書いているからでしょうか?

なんとチケットをいただけたのです。

琳派誕生四〇〇年記念 特別展覧会

『琳派 京を彩る』

1615年、京都鷹峰に

光悦村という芸術村が出来てから400年。

「琳派」とは

創始者・本阿弥光悦から俵屋宗達

尾形光琳、酒井抱一らへと

その技術などが受け継がれていく訳ですが

いわゆる直接的な師弟関係としての流派ではなく

同時代に生きていない芸術家が

先人の作品の模写をしながらも

それぞれの解釈を交えて受け継がれていったもののようです。

ですから「派」という名前で括られているとはいえ

特殊な発展を遂げた文化のようで

絵画、書、工芸など多岐にわたる芸術品を残しています。

そうやって考えていくと

先日のダヴィンチの幻の名画「アンギアーリの戦い」も

たくさんの画家によって模写され

戦闘画として後世に影響を与えたとされる訳で

模写、模倣というものが如何に重要かという事を感じます。

音楽家も曲作りや演奏はコピーと言われる模倣から始まり

そこからオリジナルなメロディや演奏法を

自分のエッセンスを交えて作り上げていくのです。

正直、今回はその作品というよりも

その受け継がれ方に非常に興味がいってしまいました。

という事で公式図録購入はなし(笑)。

クリアファイルだけは買いましたよ。

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残念ながら、展覧会は23日で終了しています。

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2015年11月18日 (水)

春信一番!写楽二番!

今年、4回目の美術館巡り

大阪あべ のハルカスの美術館へ行ってきました。

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『フィラデルフィア美術館浮世絵名品展 春信一番!写楽二番!』

と題され江戸時代における

浮世絵版画の発展する流れを

第一章~第五章にまで分けて

丁寧に展示と解説がされていました。

しかし、日本の浮世絵が

フィラデルフィアで保管されているっていうのも驚きですが

それが日本へ「里帰り」っていう表現も面白いものです。

さて僕が何故この展覧会に興味を持ったかというと

浮世絵全体にという事ではなく

東洲斎写楽に興味があったのです。

それも写楽の・・・

Syaraku  

「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」

これが大好きだったのです.

それも子供の頃から。

何故かこの絵に惹かれていて

でも実際に生で見た事がなかったので

このチャンスを逃したくなかったのです。

写楽もダヴィンチと同様謎が多い人。

たった10ヵ月で約130ほどの役者錦絵を残して

姿を消した謎の絵師とされています。

作風はそれまでの絵師に比べて

特徴を誇張して書くデフォルメという手法が見られます。

間近で見れて大満足でしたよ。

ちなみに版画で大量生産することによって

当時たくさんの人たちが購入したらしいです。

今でいうアイドルのポスターや生写真って事なんですね。

なるほどねぇ、いつの世も一緒だ。

今回の展覧会は写楽だけでなく

江戸時代200年分の浮世絵版画が並んでおり

その画風や色付けの歴史を知る事もできます。

タイトルにもなっている鈴木春信は今回初めて知りましたが

喜多川歌麿や葛飾北斎『富獄三十六景 凱風快晴』など

学生の時に習った名前の浮世絵もたくさんあって

見ごたえありでした。

Hugaku

1800年代の中頃になると

歌川国芳の動物戯画『かごのとりすずめいろどき』のような

人間の格好をした雀を描いたユーモアのある作品もあったり

絵をタッチがどんどん現代に近付いていく様は

かなり興味深いものでした。

最後にはモニターで

版画を刷る職人さんの技を解説されていて

その奥深さも知れる事が出来ました。

じっくりと時間を掛けて見て大満足。

最後には江戸兵衛クリアファイルまで買って(笑)

展覧会へ行ったらポストカード、クリアファイル

そしてかなり気に入ったら公式図録を買う

というのが僕のパターンとなりつつあります。

この『フィラデルフィア美術館浮世絵名品展』は

あべのハルカス美術館にて12月6日(日)まで

やってますので興味のある方は是非どうぞ。

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2015年10月22日 (木)

『タヴォラ・ドーリア』の謎。

僕にとって今年の秋は『芸術の秋』。

美術館で絵画に触れる機会が多くなっております。

今日はピアニストの小山さんのお誘いで

伊藤君と3人で京都文化博物館へ行ってまいりました。

15102101_2実はこの3人

以前より『勉強会』と称する

情報交換会をやっておりまして

集まったらお茶をしながら

長く会話が続くメンバーなのです。

さてさて・・・

京都文化博物館で開催されているのは

”レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展”

僕は今日行くまで知らなかったのですが

レオナルド・ダ・ヴィンチの唯一の戦闘画で

未完に終わった大壁画「アンギアーリの戦い」と

作者不詳の「タヴォラ・ドーリア」との関係の謎・・・

500年前のイタリア美術史のミステリーに迫っています。

レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロが

シニョリーア宮殿の壁に描こうとした大壁画は

結果的に両方とも未完で終わりました。

(ダヴィンチの場合は油彩の不具合が原因だったらしい)

そしてその途中まで描かれた絵は

その後、約50年そのままに壁に残っていたそうです。

しかしその未完の”躍動する戦闘画”は

後進の画家たちに多大な影響を及ぼし

この絵を模写したり手法を利用した作品が多数現れました。

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その中のひとつ「タヴォラ・ドーリア」は

作者不明となっておりますが

ダヴィンチと同じ時期に生きた16世紀の画家が

書いたものだという事は証明されています。

そしてその画家はダヴィンチ本人という可能性もある訳で

これがまたこの作品を興味深いモノにしています。

かなり掻い摘んで書いてます(笑)。

なかなか探っていくと深そうですよ。

この展覧会は

”ダヴィンチの作品を単に観る”というよりは

彼が残した素描や考え方、言葉などを検証しながら

”万能の天才”ダヴィンチの謎に迫って行こうという趣旨のものでした。

全く予備知識がない方には

15分ほどのビデオコーナーが出口近くにあるのですが

先にそちらを観賞してから絵を見た方がよくわかる気がします。

京都文化博物館で11月23日まで開催していますよ。

興味のある方はどうぞ。

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2015年9月27日 (日)

ルーヴル美術館展。

『芸術の秋』ということで

先日の「マグリット展」に続き

「ルーヴル美術館展」にも行ってきました。

今回のテーマは

「日常を描くー風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄」

神聖な宗教画と違い

風俗画はどこかコミカルであったり

当時の仕事、生活や習慣、考え方が反映さえれていたりと

深く掘り下げるとかなり面白そう。

本当の事を言うと世界史は得意ではないので

こういう切り口から入っていたら

きっと楽しく勉強できたのではないかな?と思いました。

L01_2リュバン・ボージャン<チェス盤のある静物>

ここに書かれた静物は

人間の五感を表しているとされています。

(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)

どれがどれにあたるか絵を見てくださいね。

L02フェルメール<天文学者>

今回初来日の名画。

ルーヴル美術館にある

フェルメールの2作品のうちのひとつ。

天球儀や書物、後ろに掲げられた絵画

その全てに何らかのメッセージがあるとされています。

ところでこの天文学者が身に着けているのって

「日本の着物」をモデルにしているらしいですよ。

L03ジャン・シメオン・シャルダン<猿の画家>

17世紀のフランドルの画家の間で

人間の行為を猿に託して絵に描くことが

流行していたそうです。

結構皮肉的な解釈のようですが

興味があるようでしたら調べてみてください。

「猿真似」って言葉もありますもんね(笑)。

このように一つ一つに

興味深い意味を込めて描かれた風俗画。

僕自身は語れるほどの知識もございませんので

軽い紹介で終わらせたいと思います。

で、ゆっくり絵を観賞したかったのですが

あまりの人気に美術館内は人だらけ・・・。

人の波をかき分けないと見る事が出来ません。

そしてルーヴル美術館展は

本日9月27日が最終です。

急げ!!

見たい人は覚悟して行ってくださいね(笑)。

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